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松田元太さんが演じた佐藤祐樹という役の話。

11/2(月)スタートの『監察医 朝顔2』

30分拡大放送の第1話にゲスト出演という形で、松田元太くんの出演が発表された10/19。

 

役名は佐藤祐樹。事故により最愛の奥さんを亡くすという難しい役所。しかもその役を50人ほどが参加したオーディションで射止めたという。結婚したこともない。だから、最愛のひとを亡くした人の気持ちはもちろん経験したことない。そんな役を元太くんがどう演じるのかすごく楽しみだった。俳優:松田元をテレビで見られるのが、楽しみで楽しみでしょうがなかった。元太くんがずっとやりたいって言っていた俳優のお仕事。こんなにも俳優の顔が早く見られるのがとても嬉しくて誇らしくて。

 

 

 

そして迎えた11/2。

まさに、ドラマの中で見たのは佐藤祐樹だった。松田元太ではなく。奥さんを亡くした悲しみにくれ、叫び、苦しんでいた。慟哭。まさにこの言葉がぴったりだった。

 

 

あんたの息子のせいで絵梨が死んだんだぞ!!おい!!!!どうしてくれんだよ…!!!!もう絵梨は返ってこないんだぞ!!!!おい!!!!!絵梨を返せよ…絵梨を返せ…!!!!!!

 

 

めちゃめちゃ苦しかった。

 

 

 

でも、祐樹くんの苦しみはこれだけでは終わらない。

 

 

 

お話の中で、祐樹くんは

 

 

身元不明の男が奥さんに痴漢していた。

 

これは事故ではなく殺人だ。

 

 

と主張していた。この主張が様々な憶測を呼び、デマや嘘が錯綜していた。

 

 

でも、本当は違って、犯人だと思っていた、奥さんに痴漢をしていたと思っていた男は、すでに脳梗塞で亡くなっていて、そのタイミングで、火災報知器がなり、一気に歩道橋に人が雪崩れ込み事故が起きてしまった。

 

 

"この人のせいだ"ってできてしまった方が、祐樹くんの気持ちは幾分か楽だったかもしれない。大好きな奥さんを亡くした苦しみはもちろん変わらないし、簡単に消えるものではないけれど、怒りをぶつける相手がいた方が、もう亡くなってしまっていたとしても、気持ちを整理しやすかったのかもしれない。

 

 

おまけに、自分がそう主張したことによって、相手の親族を苦しめてしまった。奥さんを亡くした絶望と悲しみ、そして怒り。断片的な記憶が犯人を作り上げてしまった。でも、あの時の祐樹くんはそうするしかなかったんだと思う。

 

 

つい数日前まで、隣で笑っていた最愛のひと。これから2人でしたいことも行きたいところもたくさんあったと思う。幸せな家庭を築いていきたかったとも思う。守りたかったよね。でも守れなかった。苦しいよね。辛いよね。気持ちをぶつける場がほしいのに。でも、彼が気持ちをぶつけられる相手は人の波。なんてやるせないんだろう。

 

 

奥さんを亡くした苦しみ。

自分の主張によって、また苦しめてしまった人がいるという苦しみ。

 

 

視聴者は、憶測でしか物は語れないし、演技を通してでしか受け取ることはできないけど、考えれば考えるだけ苦しくなる。胸がギューッとなってしまう。

 

 

 

祐樹くん、必要以上に自分を責めてしまってはいないだろうか。絵梨さんを守れなかったと。自分の発言が、他人を苦しめてしまったと。彼にはお願いだから幸せでいてほしい。これからは彼に幸せばっかりが訪れてほしい。でも、彼はこれから誰を想って生きていけばいいんだろう。誰と夢を描いていけばいいんだろう。あぁ、やっぱり苦しいな。

 

 

 

 

元太くんの演技、虎者を拝見したときも思ったけど、本当に素晴らしいんです。

 

 

役として生きる

 

 

元太くんがそう言っていた意味がよく分かりました。これからも、元太くんが演じる役がたくさん見れるのが本当に楽しみでしょうがない。

 

 

いきなり、レギュラーじゃなくてもいい。主演じゃなくてもいい。大河じゃなくてもいい。

元太くんが実力で掴んだ佐藤祐樹という役が最高に誇らしかったです。

 

 

本当におめでとう。月9俳優だね。

これから、どんな俳優:松田元が見れるんだろう。ワクワクしちゃうなあ。